【つみたてNISA】ドル円レートが積立投資にどう影響するのかシミュレーションしてみた【為替】

こんな人へおすすめの記事
  • つみたてNISAをやっている
  • 米国株式インデックス(S&P500など)に投資している
  • 積立投資の資産運用に不安がある

みなさんは、投資信託では為替レートが影響することをご存知でしょうか?

前に為替レートについてツイートをした際、以下のような反響を頂きました。

意外と知られていないのですが、積立投資では為替レートが大きく影響することがあるんです。

今回は積立投資における為替レートの影響について、シミュレーションを使って調べました。

テントくん

外国株式に投資している人は身近にも多いよね。損をしないように、為替の影響を知っておこう。

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もくじ

投資信託のお金の流れ

今回は例として、米国株式インデックスに投資する場合を想定します。

みなさんがつみたてNISAなどで投資信託を始める際は、ファンド(銘柄)を選ばれたかと思います。

ファンドには数えきれない種類がありますが、楽天証券なら「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)インデックス」などが有名ですよね。

テントくん

このファンドを選べば、米国株式にまんべんなく投資してくれるから簡単。

しかし、お金の流れをご存じでない方も多いのではないでしょうか?

実は、以下のような流れになっています。

投資信託のお金の流れ(購入時)
  1. 個人がファンドにお金(日本円)を渡す
  2. ファンドが日本円からドルに換金する
  3. ファンドがドルで米国の株式を購入する

そう!当たり前ですが、日本円で米国株式は買えないのです。

そのため、米国株式に投資する場合、ドル経済圏で生活していない人は必ず為替レートの影響を受けてしまいます。

では、どのような影響を受けるのでしょうか?具体的に見ていきましょう。

外国株式インデックスは日本円では買えない点に注意。

為替レートの影響

例として、為替レート【1ドル=100円】の際に株を購入し、10年間保有し続けたとします。そして売却時の為替レートが【1ドル=50円】だった場合を想定しましょう。

この間に株価が2倍に値上がりしていれば、次のようになります。

このように、為替レート次第で利益幅が縮小したり、逆に損失となってしまうことがあるんです。

  

さっきの例では株価が2倍になったのに、利益が出ないなんてショック!

  

だけど、アメリカ人は為替を気にしなくていいってこと?少し不公平に感じるね…

いいえ、そんなことはありません!

逆に言えば、私たちは日本株に投資する場合に為替レートを気にしなくていいんです。

このことは私達にとって嬉しいことですよね!

では、為替レートは利益にどのくらい影響するのでしょうか?

テントくん

次の章でシミュレーションで調べてみましょう!

FIREを目指している方は、ぜひ以下の記事もお読みください。

利益額をシミュレーションしてみた

為替レートは利益にどのような影響を及ぼすのか見てみます。

円高時は日本円の価値が高いわけですから、少しの日本円でたくさんの株を買うことが出来ます。

一方、円安時は日本円の価値が低いわけですから、株をたくさんの日本円に換金できますよね。

まとめると、利益が出やすい場面は以下となります。

利益が出やすい場面
  • 購入時に、円高であること。
  • 売却時に、円安であること。

逆に言えば、時間経過と共に円高方向に進むようなケースが積立投資において最悪と言えます…。

これらを念頭に置いて、シミュレーション結果を見てみましょう。

シミュレーション条件
  • 1991年~2020年のS&P500インデックスに投資
  • 年間40万円投資する
  • ドル円レートが、100円から推移する。

ドル円レートは、以下の5種類の値動きをするものとしました。

シミュレーション結果である利益額の推移はこちら。

結果を見ると、円安が進む場合に大きな利益が出ていることが分かりました。

【100円→136円】と【100円→64円】では、利益額が2,000万円ほど差が出ています。

  

為替レートの影響で、こんなに利益が変わるんだ…

とはいえ、S&P500に20年間積立投資をしている間に100円→64円という急激な円高が進んだにも関わらず、ここまで利益が出ていることには驚かされます。

テントくん

S&P500、恐るべし!米国経済はやっぱり強い。

では、為替の影響を最小限に留めるにはどうすればいいのでしょうか?

次章で解説していきます。

為替の影響を低減する方法

「為替ヘッジ銘柄」を選ぶ

投資信託には、為替ヘッジ銘柄が存在しています。

これはどんなものかというと、為替の値動きを相殺するようにファンドが調整してくれている銘柄です。具体的には、後述する「為替取引」を裏でやったりしています。

「勝手に調整してくれるなら心配いらないじゃん♪」と思われるかもしれませんが、デメリットとして、信託報酬が割高なのが一般的です。

為替取引にはスプレッドという手数料がかかりますので、その分の信託報酬が上乗せされて負担させられるイメージです。

  

信託報酬を多めに払ってもいいから、為替レートの影響をなくしたい人もいるんじゃない?

その場合、為替ヘッジ銘柄の信託報酬を確認してから、投資期間中に発生する累計コストを試算してみるといいかも知れません。

為替レートと信託報酬、どちらを優先すべきか分かると思います!

テントくん

ここに個人的には、為替レートの影響の方が大きいんじゃないかなと思います。を入力

日本株に投資する

日本株に投資すれば、為替レートの心配は不要となります。

「日本株は成長が見込めないし、あまり投資したくない!」という方は、ポートフォリオの10~20%程度に留めておくことで、安心材料になると思いますよ。

為替トレードで影響を相殺する

これは上級者向きの方法なので、あまりおすすめしません。

自分で為替トレードを行って、為替の影響を相殺する方法です。

例えば、積立投資は円高方向で利益を失いますから、逆に円高方向で利益が出るようなポジションを保有しておくのです。

具体的には、USD/JPYを売りポジションで保持しておくことになりますが、保持中にスワップポイントが発生するため、長期間の保有は慎重になる必要があります。

為替の影響は様々な方法で相殺できるが、それぞれ相応のリスクが伴う。

今後の為替はどう動く?

正直なところ、分かりません。

ですが、ドルはインフレ傾向にある一方で、日本円はインフレ傾向がそこまで強くない状況が続いていますよね。それを加味すると、円高方向に動く可能性が高いのかなと予想します。

未来は誰にも分からないので、色んなパターンを想像したいですね!

為替の影響は想像以上に大きい

いかがだったでしょうか?

為替の影響は想像以上に大きいことが分かっていただけたかと思います。

少しでもリスクヘッジをしながら投資に励んでいきましょう。

▼私達が参考にしている書籍はこちら

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

テントくん

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