
信託報酬の影響ってよく分からない…。投資信託の銘柄選びは、何を優先すればいいの?
本日は、そんなお悩みを解決します。
最近大人気の「つみたてNISA」ですが、正しい銘柄選定をできていますか?
今回は、銘柄(ファンド)を選ぶ際のおすすめポイントをご説明しますね。

きっと想像よりも初耳が多い内容ですので、最後まで見ていただけると嬉しいです!
銘柄選びのポイント
『信託報酬』が安い銘柄を選ぼう
銘柄を選ぶ際に、最も大切なものは手数料です。
ファンドから取られる手数料は主に3つあます。
- 販売手数料:買い付け時に発生する
- 信託報酬:残高評価額に対して発生する
- 信託財産留保額:売却時に発生する
「①販売手数料」、「③信託財産留保額」は0%のものが多いです。必ずどちらも0%の銘柄を選ぶようにしましょう。
問題となる「②信託報酬」ですが、0.10%~1.00%程度と様々です。でも、実際どのくらい影響するのかよく分からないですよね。
そこで、『信託報酬の比率で、累計コストってどのくらい変わるの?』という疑問にお答えするべく、具体的にシミュレーションしてみました。
- 手数料は信託報酬(0.1%~0.4%)のみと仮定
- 年間40万円投資する
- 年利は7%とする(過去20年間の米国株価と同程度)
- 積立期間は30年間
30年間で、一体どのくらいの手数料を払うのでしょうか?
早速ですが、結果がこちら。

当たり前ですが、年数が経つにつれて累積コストが急速に増加していくことが分かりますよね。これは複利効果によるものです。
信託報酬は残高に一定の割合をかけ算して発生するものなので、積立により残高が増えると支払う手数料も増えていきます。
信託報酬は「残高評価額に対してかかるコスト」なので、複利効果があります。そのため、積立期間が長くなると手数料が急速に増えていく特徴があります。
次に、利益額を見てみます。信託報酬0%で積み立てた場合の利益と比較してきましょう!

「あれ?」って思いますよね。先ほどの手数料以上に利益が減っている…。
ここでポイントとなるのが、「累積コストだけが損失ではない」ということです。実は、「機会損失」というものが存在します。
今回の例では、運用資金の一部が信託報酬に充てられることにより得られなかった利益があるんです。つまり、信託報酬が高いことで元本が減少し、(信託報酬が安ければ)得られたはずの運用益を失った(=機会損失)となります。
いわゆる「儲け損なった」というやつです。
とは言え、信託報酬が高くともパフォーマンスがそれ以上に素晴らしいファンドがあることも事実です。実際に選ぶ際には、累積コストとファンドの運用成績を比較して、最も利益が出せる銘柄を選びましょう!
信託報酬が高いとコストが増えるだけでなく、機会損失も発生する。信託報酬はなるべく安く抑えよう!
『全世界』に分散投資しよう

「失われた20年」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
これは日本経済のデフレ不況を表現した言葉ですが、実際に日経平均株価はバブル崩壊から長年低迷しているという事実があります。
一方、米国経済はこれまで絶好調で、過去20年間で平均7%成長してきた実績があります。また、未来を担うユニコーン企業(時価総額1000億円以上の未上場企業)の数は1位です。すなわち、米国経済は今後も成長が継続される可能性が高いと言えます。
順位 | 国 | ユニコーン企業の数 |
---|---|---|
1位 | アメリカ | 242社 |
2位 | 中国 | 119社 |
3位 | イギリス | 24社 |
4位 | インド | 24社 |
5位 | ドイツ | 12社 |
6位 | 韓国 | 11社 |
… | … | … |
11位 | 日本 | 4社 |
では、今後も米国経済にさえ投資していれば絶対に儲かるのでしょうか?
その通りかも知れませんが、投資に絶対はありません。
もし、私達がバブル経済崩壊前の日本にタイムスリップしたら、『日本経済は絶好調だから、今後も投資を続けよう!』と思ってしまう可能性があるのではないでしょうか?
その後、長年に渡って不況が続くことを知らずに…。
未来は誰にも分からないからこそ、全世界に分散投資をすることが大切なのです。
一見大盛況しているように見えても、その道が最善の道であるとは限らないのです。投資全般に言えることですが、大衆の意見を鵜呑みにせず、リスクを踏まえた上で正しい選択を行うことが大切です。
ちなみに、先ほどの格言の下の句は「いずれを行くも 散らぬ間に行け」です。
『純資産額』が高い銘柄を選ぼう

あまり知られていませんが、投資信託における純資産額は重要です。
先日、以下のニュースに目が留まりました。
純資産が低下し続けたファンドが信託終了(繰上償還)となった例です。投資信託の繰上償還については、こちらの記事をお読みください。
繰上償還となると残高が口数に応じて利用者に分配されますが、一般に損失が出てしまう場合が多いそうです。そのため、「純資産額が多い」かつ「純資産額が増加傾向にある」銘柄を選ぶようにしましょう。
また、特定のテーマや業種、企業群に限定したファンドは市場の動向に左右されやすく、一時的なブームに乗って作られたファンドが数年後に信託終了になってしまう場合が多いみたいです。

例えば最近だと、「自動運転」や「人工知能」に特化した銘柄がたくさんある気がする…
そのような銘柄にが20~30年先まで人気のテーマかと聞かれると…少し不安がありますよね。
狭いテーマに絞ったものは短期的に大きなリターンを得やすいかも知れませんが、ブームの変化には注意したいところです。
ひとまず、証券会社が公開している人気銘柄ランキングから選べば問題ないでしょう。
▼FIRE年齢の判定はこちら
こまめに「スポット投資」しよう
投資信託は毎月の定額設定にしている方が多いと思いますが、なるべく早くFIRE(早期リタイア)するためには、毎月の余剰資金をスポット投資していくことが必要です。
こまめに余剰資金を投資に回すことで、複利効果を最大化させることができます。
しかし、長年投資をやっていると

今月は小遣いが余ったから株を買い増したいけど、100株買う余裕はないな…
という事があると思います。
LINE証券では1株単位で購入できるので、そういった問題を解消することが可能です。FIREを急ぐ場合は、サブ口座としてあると便利だと思います。
▼詳しくは、こちらの記事にまとめています。
投資信託はルールを守る事が大事

いかがだったでしょうか?
最近流行っている投資信託ですが、信託報酬やテーマ銘柄など、様々な情報が飛び交っています。「投資に絶対はない」ので、自分で考えて納得のいく銘柄選びをしたいですよね。
この記事が、みなさんの銘柄選びに少しでもお役に立てれば光栄です!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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